Chasin' the Sound 5th

サックス(フルート)/ サウンド・デザイナー 栗原晋太郎のオフィシャルブログ

カルチャーショック

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サックスは木管楽器です。

よく管体が金属製なのでトランペットなどと同じ金管楽器に間違われますが、あくまで木管楽器なのです。
 
現代のフルートなどは、100%金属製であるにもかかわらず依然として木管楽器に分類されます。サックスはまだ最重要パーツであるリードが葦(あし)で出来ているので、木管的ではあります。
今回、僕は初めてレジェールというメーカーのプラスチックリードを試してみました。唯一残された木管としてのアイデンティティを踏みにじり、新素材を試すことにしたのです。
 
元来、リードに神経質な御仁は驚くほど気を使います。
学生時代の僕の知り合いですごい人は、10枚4000円弱のリードを一度試しただけでゴミ箱へ投げ入れてしまうのです。いうまでもなく、僕はそのゴミ箱からリードを救出しほぼ全部を使うのでした。
 
僕は薄くてダメという方向以外なら、簡単な調整を経て出来るだけ使います。
リードがダメだから今日の演奏はダメだという言い訳をしたくない性分なのです。その点この新素材リードはほぼ常に同じコンディション。気温にも湿気にも影響されません。言い訳派の何もかもを奪います。そこが気持ちいいじゃないですか!
 
とにかく違和感ゼロ。唇に触れる感覚は違いますが、その他は言い訳ができないほど違和感ゼロ。音だって最高にベストな葦のリードよりは劣りますが、及第点。最高にベストなリードなんて、年に何回も会えるわけじゃない。大体、最高にベストじゃないリードで演奏できなかったから内容が最高にベストじゃないなんてダメでしょ。僕は言い訳したくないんです。
 
しかも耐久性もすごいらしい。僕はハードブロウ派なので、どの位もつのかは気になるところです。なにせ、普通のリードの10倍の値段ですからね。
1年くらいはもつんじゃないかっていう予想です。
 
あっ、写真はそのリードを付けた僕のマウスピースです。以前のエントリにあったマウスピースはもうやめました。いつものマウスピースに戻ったんです。いつも、これに戻ってしまうんです…。とほほ。