生きたかった明日
サックスのプライベートレッスン
新サービス「音楽の贈り物」
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サックスを趣味として楽しむ人たちは、すぐに止める人はとても少ないのです。
それは第一に楽器の値段が高いので、よっぽどのお金持ちを除いて1度買ったら、もったいなくて止めにくいというのがあるでしょう。
逆に楽器を買うほどの情熱のある人が習いに来るとも言えます。
僕の生徒さんは皆さん、喜々としてレッスンにやってきます。
楽器を吹くことが唯一のストレス解消なのだとおっしゃる方も少なくない。
月に何度か僕のレッスンを受け、忙しい時は練習が出来ないこともありますが、ともかく少しずつ、少しずつ上達していく。
一足飛びに上手くなることは無いという事は、レッスンを初めて早々に皆さん気付かれます。
でも、続けていれば必ず上手くなる。
そんなポジティブなコミニュケーションを取っていく中で一人のテレビ番組制作関係のお仕事をされている生徒さんに出会いました。
仕事が忙しく、予定を決めるのがいつも大変そうでしたが、やる気は満々で、素直にこちらのアドバイスを聞いてくれる方でした。
豪快に大きな音で吹いてくれる気持ちの良いサウンドを持った方でした。
ある時、彼は一度だけレッスンをすっぽかしました。
こちらがすっぽかしたと思っていたに過ぎなかったのですが…。
とにかく、時間になっても現れない。
係の方が電話をかけても、誰も出ない。
仕方なく、次の生徒さんを待つことになりました。
そして、さらに1〜2週間がたちました。
いつもの係の方が突然。
「○○さんのお父様から連絡がありまして、」
「はぁ、お父さんですか。」
「そうです。えっと、なんというか、○○さん亡くなられたそうです。」
「※△↓♂仝★§瀑爆縛獏!!!!!!!!!!!!!!」
まだ若い命の灯が、そっと消された。
原因はなんなのか分かりません。
遺族の方もそこまで説明する義務はないでしょう。
でもとにかく、彼は亡くなってしまった。
聞いたとたん、震えました。
短い付き合いでしたが、音楽を通しての心の交流は確かにあったのです。
レッスンで生み出される音楽の欠片を共有していた。
短くても、そこに音楽が内在してさえいれば、忘れえぬ思い出になり得るのです。
その意味で、彼の死は音楽の懐の深さと生命の有限性を僕に教えてくれました。
そしてネットで以前に見かけた、この言葉を思い出しました。
「君が死にたいといった今日は、昨日死んだ奴が死ぬほど生きたかった明日なんだ。」
僕はね、「彼の分まで生きる」なんて言うつもりはないです。
でも、今日という日が特別なんだと思って生きていきたい。
今日も音を出せる幸せを噛み締めたい。
彼の分も僕は、音なら出せそうなので…。
合掌。
6/1(水)銀座The Deep にて初共演ピアノの田村衆記さんとDuoライブです。
栗原晋太郎(t.sax) 田村衆記(p)
中央区銀座6-3-12 数寄屋ビル4階(1階ドトール)
03-3571-9277
The Deep - Jazz & Soul Bar 銀座
Music Charge ¥2,800
Table Charge ¥500
※2ドリンクorフード以上のオーダーをお願いします。
Open 19:00
Live time
1st 19:30〜 / 2nd 21:00〜 / 3rd 22:30〜 (各45分程度)