Chasin' the Sound 5th

サックス(フルート)/ サウンド・デザイナー 栗原晋太郎のオフィシャルブログ

命の重さ

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この夏、息子がカブトムシをもらってきたり、金魚すくいの金魚を飼ったりと何かと生き物に触れる機会が多くありました。

そのちょっと前からライオンとトラはどちらが強いのかとか、象とサイが戦ったらどうなるのかとか、動物に関する質問攻めかすごい。

YouTube には野生動物の動画も沢山あって、残酷と思っても自然のことなので躊躇なく見せています。
本人も気持ち悪がることもなく、当たり前の事として見ているようです。

動物の世界では種の保存が最重要で、1頭1頭の命は意外と軽い。

ある時、水牛の群れは巨大なワニの待つ川を新しい餌場を求めて渡らなくてはならなくなりました。
1頭1頭が命がけ。
例えその中の1頭がワニに襲われたとしても、助ける者はいません。
その犠牲で100頭のうち99頭が助かれば御の字。
種としては生き残ることに成功したといえるのです。

弱い動物は沢山子供を産み、確率的にその種を守る。
強い動物は、体力が残っているうちに狩りを成功させないと命はない。
頭が良くなると、戦略的に群れで獲物を襲い戦果を分け合う。
そこに社会が生まれる。

人間は強くなりすぎたので、そのどちらにも属さなくなった。
その代わりに欲望が増大し、命をその成就のために使うようになった。

体に爆弾を付けて人ごみで爆発させたり、飛行機ごと敵につっこんだり。
我が国日本ではほとんど起こらない事ですが、世界のあちこちで人間の命は軽く扱われています。

動物は種を残すことがシンプルに最重要。
草食動物の犠牲は肉食動物を養い、種の多様性が確保される。
いろいろなバランスが自然によって取られ、奇跡的にみんながハッピーでいられる。

同じ様に軽い命でも人間の方が異常だという事は明白です。