Chasin' the Sound 5th

サックス(フルート)/ サウンド・デザイナー 栗原晋太郎のオフィシャルブログ

学ぶから、考えるへ

ちょっと前、まだ13才の少年がプレゼンテーションイベントTEDに出演し、その内容が話題になっていました。

tabi-labo.com

プレゼンの動画を見るにつけ、彼が自閉症と戦っているとは思えないんですが、熱いメッセージを投げかけています。

テーマは「大切なのは学びじゃない。」みんな、学んでばかりで考えること忘れてませんか?という問いかけです。

ニュートンアインシュタインはある時期、学ぶ機会を失った事で大きな発見をしたそうです。
彼らは特別な天才だったから偉業をなしえたのではなく、学ぶことから考えること、創造することにシフトしたからできたのだと言います。

そう言われてみれば、「学ぶ」って受動的だしある意味その瞬間思考停止におちいることなのかもしれない。
ただ、考えるためには分かってなきゃならないこともあるわけで、それは学ばないといけないけど…。
要するに、学んでばかりで考えてないでしょってことなんだと思います。

彼はスピーチの終盤で、「高いIQを持っていながらも、創造をしない人もたくさんいます。そういう人はだいたい、何十万桁もの円周率を暗記するだけで終わるのです」とも語っていて、考えることの重要性をうったえていました。

これは、インプットしたらアウトプットしないととも言い換えられる。
これは本当にその通りで、アウトプットだけに人が集まり、物が売れる。
目的と手段が逆になっちゃいけないんですよね。
オタク気質って、インプットばかりしている感じに近いのかな。
どんどん情報が集まってニッチになって、なおかつアウトプットしない。

今の時代はある意味ニッチの時代だし、どんどんニッチに偏ったらそれはそれで面白い。
ある日、ビッグバンが起きてそのニッチ達が一斉にアウトプットして、世界が一気に変わっていくなんて事が無いとはいえない。
それが良い方向であることを願いますが…。

ネットの時代になって、「学び」ということに関しては今は最高なんじゃないですかね。どんどん欲しい情報を探すことが出来るでしょ。

最近ではこの20年くらいの間に消滅する仕事、なんて話題もよく聞くようになって、単純な作業やプログラミングなんてものはロボットやコンピューターにその仕事を奪われるんだといいます。

そうでしょうね、ホントに。

人間のする仕事は、そこじゃなくて彼の言うように考えたり、創造したりというところになっていくんだと思います。
覚えることや反復作業はコンピューターや機械のほうが全然得意ですからね。

音楽の世界も、どんどんコンピュータライズされています。
ドラムとかピアノとか叩いて音を出す系の楽器は、現在でもかなりのレベルのシュミレーションが可能になっています。
ただ、僕の専門のサックスだけはまだまだ取って代わられる程には来ていませんけどね。
でも時間の問題なのかもしれません…。

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