Chasin' the Sound 5th

サックス(フルート)/ サウンド・デザイナー 栗原晋太郎のオフィシャルブログ

サプライズ!

ものすごくダマされ易いみたいです。 よくよく考えると、うちの嫁には嘘ついても大体バレます。 もともと忘れっぽい自分を心配してか、我々の結婚記念日は僕の誕生日に設定されています。 そして、気がついたらもう結婚10周年。 月並みですが、長いようであっという間でした。 昨年子宝にも恵まれ、今は日々只々忙しく過ごしております。 そんな中、嫁主導でサプライズ・パーティーが敢行され、まんまと引っかかりました。 唯一おかしいなと疑った点は、僕のサックス演奏が聴きたいから当日楽器を用意してくれというリクエストでした。 息子と三人のかなりプライベートな食事にサックス?? でもまぁ、普段頑張っている嫁のリクエストなので、レストランの許可が出てるならいいか、ということで疑いなく楽器を持参しました。 よくよく聴いたら、ここが最大の難関だったようなんですが当の本人はそんなには疑いませんでした。 レストランは僕らが結婚式を行った、原宿竹下通り裏にあるジャルダン・ド・ルセーヌというお店です。

お店についてすぐ、ドビュッシーアラベスク。 これは僕のこだわりで、結婚式の入場に使った曲です。 流麗なタッチのアラベスクにはすぐに気づきました。 この記念日に何たる偶然と思いました。そのピアニストの顔を見るまでは。 長く僕と演奏を共にしている望月慎一郎がそのピアニストでした。 そして会場には大勢の見知った顔。

そうそれは僕に仕掛けられたサプライズでした。 僕はもちろん、抱っこしていた息子がビックリしていました。 何が起こったのかしばらく飲み込めなかった。 でもそれは、最高の記念日になりました。 僕達二人にとって、大切な人たちが集ってくれたからです。 僕はこんな素晴らしい嘘を素直に楽しみました。 演奏で皆さんに少しでもお返しできて本当に良かったです。

僕は幸せものです。 10年は短い時間ではありません。 いろいろなドラマが自分たちなりに有りました。 でも、このパーティーを企画してくれた嫁が僕のパートナーとしていつもそばに居てくれた。 親を除けば、最もたくさんの時間を過ごした人。 僕の生き方を否定せず、ずっと付き合ってくれた人。 息子に会わせてくれた人。 とにかく、ありがとう。 そして僕達の大切な友達。 あなた達無しでは、僕らはこうしていられなかったかもしれません。 全てに今感謝して…。 ありがとうございます。 過去形ではなく、現在進行形で。