Chasin' the Sound 5th

サックス(フルート)/ サウンド・デザイナー 栗原晋太郎のオフィシャルブログ

楽器購入相談

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サックスの先生だもの、楽器購入の相談は結構受けます。

初心者の方に必ず言うのは、相当吹けるようにならないかぎり自分で選ぶのは無理だということです。
上級者に言うことは、実際にはしばらく(少なくとも3ヶ月くらいは欲しいな…)色々なシチュエーションで使ってみて初めて良し悪しがわかる場合が少なくないという事です。

僕に言わせれば、楽器購入は博打です。

でも、サックスに関しては楽器は演奏者が育てるものという面があります。
新品で抜けの悪い楽器でも吹き込むうちに良くなっていくとか、初めから抜けている様な楽器は底が浅いかもとか。

だから、まずは信頼できるメーカーの楽器をすすめます。
予算がないなら、迷わず中古をすすめます。
サックスという楽器は、一生付き合えるものなのです。
その楽器が気に入ったのなら、10年や20年たったからって買い替える事はないんです。
楽器はどんどん自分色に染まっていきます。

僕が初心者に告げたい楽器選びのポイントは、少なくとも3大メーカー(どことは申せません)である事。
最低でも新品価格20万円台の楽器を選ぶこと。
この2点をクリアしていれば、楽器は大丈夫。
仮にプロになっても全然使えます。

あとは練習して、育てて下さい。
僕と彼女(冒頭の写真のアメセルMk6)はもはや切っても切れない関係です。
おばあちゃんですけど。

練馬アニメカーニバル2017

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練馬アニメカーニバル2017

練馬アニメカーニバルに出ます。

animation-nerima.jp

練馬とアニメは深いつながりがあるそうで、昭和33年の日本初劇場用アニメ「白蛇伝」を皮切りに、昭和38年には日本初テレビ連続アニメ「鉄腕アトム」などが練馬から発信されたそうです。

アニメにそれ程積極的には興味ないんですが、クール・ジャパンの象徴である、アニメーション産業が練馬に集まってるっていうのは凄い事です。

 

で、そんなアニメのお祭りにジブリ・ジャズでお馴染みのAll that Jazzの一員として参加します。

今回はジブリだけじゃなく、 銀河鉄道999とか、キューティー・ハニーとか、ワンピースとか、ジャズ・アレンジで色々やります。

大人でも子供でも楽しめる無料ライブです、ぜひお越し下さい。

詳細はコチラ↓

10/14(土) 12:30~/ 15:00~ 2ステージ 

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演歌

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前回の記事とは逆のお話。
もう長いこと参加させていただいている、演歌歌手、入山アキ子さんのバックバンド。
毎年12月が恒例だったんですが、今年は9月のバースデー・コンサートでも演奏させていただきます。

演歌は他のどのジャンルとも違っています。
歌い手のキーに合わせるため、とんでもないキーの曲も多いし、独特のフレージングが必要です。
毎回とても勉強になります。

とにかく、演歌には歌唱力が絶対条件。
強い喉も必要不可欠でしょう。
大人な歌詞も多く、表現力も試される。
紅白歌合戦なんかに出ている大御所さんの中には毎回涙しながら歌っている人もいたなぁ。
そのくらいとことんやるんです。

僕の印象としては、個性は一定のフォーマットの中に表現されると言うことです。
逸脱してしまっては、演歌にならない。
矛盾した言葉ですが、古いモダンジャズにも同じ様な現象があります。

そして面白い事に、新しい音楽を追求する人と同様、内向きに掘り下げるという感覚があるように感じます。
奥はとてつもなく深いのです。
どこまで行ってもまだ先がある。

そういう訓練?を長年積んできた歌い手の方には揺るがない芯があります。
それは、入山さんの歌を聴くといつもかんじることですが、確実に聴衆を魅了するんです。
なんというか、生で歌われた場合には流し聞きは許されないという感じ。
吸引力が凄い。
だから、ファンは何度でも聴きにくる。

昭和が生んだ文化なので、昭和を生きた人には特に届く。
年配のファンが多いのは当然の成り行きです。

僕が小さい頃は、演歌はヒットチャートの一角を必ずおさえていた。
謡曲が好きだった僕に言わせれば、演歌は邪魔な存在だった。
でも、実は心に届いてもいたんです。

大人になった今、本物の演歌歌手と仕事をするようになった今、その存在感、歌唱力、揺るがない芯、そういうのを確実に感じとれるのです。

僕は今や、入山さんでもコルトレーンでも同じ涙が溢れるのです。

ameblo.jp