Chasin' the Sound 5th

サックス(フルート)/ サウンド・デザイナー 栗原晋太郎のオフィシャルブログ

何が芸術だ。

もちろん世間はアメリカ大統領の話題で持ちきり。
僕も激しく関心あるけど、今回はこれ。

matome.naver.j
先日の東京デザインウィークでの木製ジャングルジム型作品での死亡事故。
5歳児を持つ身としては、このニュース恐ろしすぎます。
自分も同じ状況なら子供を遊ばせていた。

木くずで装飾された木製ジャングルジムはLEDでライトアップされるはずのところを白熱電球が使われていた。
当たり前だが、それでは発火は免れない。
ジャングルジムは構造上、中で遊べば逃げにくい。
子供は大変な苦痛の中、命を落としたんでしょう。

許せない。
ほんとに許せない。

でも今回の視点はあえてそこではありません。
芸術というものの無力を感じたのです。
どんなに優れたデザインでも、人の命を奪った瞬間その価値は永遠に失われる。
ハッキリ言って、今回のこの作品がそんなに優れたデザインなのかは怪しい。
パクリなんて噂もあるくらいだし…
その上、子供の命が失われている。
芸術なんて言葉はほんとにおくびにも出して欲しくない。
自由な表現とかそういう言葉も完全NG。

僕は曲がりなりにも芸術を志す者です。
でもこうなってしまっては、何が芸術だと。
芸術とは、どんな形であれ、美しさを追求するものなんだろうと思います。

美しさってなんだろう。

答えを求めて、命がけで追求する人もいます。
でもその作品で、人の命を奪う結果になったとしたらそれはゼロです。

責任はどうやって取るのか。
取れっこない。
たとえ死んで詫ても、遺族は浮かばれない。

表現の名のもとであれば、ほとんどなんでもできるのが民主主義の大切な所。
でもね、失われた生命はもう戻らない。
芸術なんてたかがそんなもの。
そんなもの。

ある意味、守られた中でどうにか飼われているペットみたいなもの。
それを逸脱しては存在も出来ないし、してはいけない。
とても危険な存在であるとも言える。

なめんな、芸術を。

Moment notice 10/31(月)は銀座でライブ

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10/31(月)は銀座Deepに集合です。
Duoでたっぷり演奏させていただきます。
ここThe Deepで出演の機会があると、演奏動画をBlogにアップするという一連の流れは恒例にしていこうと思っているんです。
今回はソプラノで演奏したこの曲です。

 


'16 10/31(月) Duo live@銀座 The Deep


ジャズ好きの皆さんにはお馴染みの曲、ジョン・コルトレーンのMoment notice。
名曲Giant stepsの3年前に作られ、実験的に3トニック(Giant stepsで完成した音楽理論)を使っているとも言われるこの曲です。
とても難曲なのですが、僕の中ではこの時期のコルトレーンの作品としてはとてもポップだなと感じます。
皆さん是非、ライブで聞きに来て下さい。
お待ちしています。

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10/31(月) Duo Live@銀座The Deep

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7月以来のThe Deepでまたもやピアノの川久保さんとDuoでございます。
皆様何卒よろしくお願いします。

Jazzという音楽に僕が持っているイメージは、兎にも角にもインプロビゼーションです。
もう何だったらテーマもそこそこにひたすらインプロビゼーションしていたい(嘘)。
ボーカルの方が例えば歌詞を大事にしたりする様に、僕は今回の様なシュチュエーションなら、とにかくアドリブに重点を置きたいのです。

 “When you hear music, after it's over, it's gone in the air. You can never capture it again ” (音楽は終わったら消えてなくなってしまう。二度と捉まえる事はできない)

敬愛するエリック・ドルフィーの言葉です。(彼の命日が僕の誕生日であることは僕の数少ない自慢です。)

本来、インプロビゼーションを主体とした音楽は録音されるべきではないのかもしれません。
録音物は、彼の言葉をいとも簡単に否定してしまうからです。
でも録音されていて良かった~。
彼の、言葉にも似た音楽を、今こうして聴けるんですから!

僕はインプロビゼーションが好きです。そう純粋に言うことが出来ます。
なので、僕の音楽の真髄はライブでしか表現できないのかもしれません。

とか言いながら、今回もまたYoutubeに動画を公開しました。


'16 10/31(月) Duo live@銀座 The Deep


オリジナルの楽曲を用意することも出来ますが、それよりもデュオにおけるアドリブと言うものを自分自身楽しみたいのです。
デュオとは二人で行う演奏のことです。
ジャズにはインタープレイと言うものがあって、それはまさしく会話にも似た音のやり取りのことです。
会話の最小単位は二人です。大事な話をする時は大抵二人でしょ?
そうなんです二人という人数は深く潜れるのです。

ビル・エバンスというピアニストはこれを三人で革新的なレベルで行いました。
スコット・ラファロがいた頃の傑作が幾つか残っているので、三人での会話が聴けると思います。

とにかく。

来てくださったお客様には、必ずや何かをお伝えできると確信しております。

そして、ピアノの川久保典彦さんの話し。
僕とのセッションはもう大分回数を重ねました。
一言で言って、デカイ共演者です。
文字通りピアノの音もデカイですが、佇まいもデカイ。
僕が出した音に対する反応もデカイ。
世間には色々と小さい人が多いのは皆さんも認めることでしょう。
デカイって、それだけで魅力的です。
僕は彼のデカさに負けないようにしなくてはなりません。

さぁ、僕の演奏を今ここで聴いてください。
そして、生の音を聞きに来て下さい!

 

 

10/31(月)The Deep @銀座
栗原晋太郎(Sax)
川久保典彦(Piano)
The Deep - Jazz & Soul Bar 銀座

中央区銀座6-3-12数寄屋ビル4F
tel: 03-3571-9277
東京メトロ銀座駅徒歩3分、日比谷駅徒歩4分、JR有楽町駅徒歩4分

Music Charge: 2800
Table Charge: 500
※前日までの予約、女性グループ、学生TC無料
※ドリンクorフード2品以上オーダー制
Open: 19:00~
Live Time: 1st 19:30~、2nd 21:00~、3rd 22:30~(入替無し)